うつ病と社交不安症に関わる脳機能異常の解明~安静時fMRIにより病態の共通点と相違点が明らかに~
2024年08月27日
研究・産学連携
千葉大学子どものこころの発達教育研究センターの和俊冰(Junbing He)特任研究員、平野好幸教授、清水栄司教授らの研究グループは、fMRI(注1)を用いてうつ病および社交不安症の脳機能を局所レベルとネットワークレベルの双方において比較することにより、両疾患の脳機能の共通点と相違点を明らかにしました。本研究は、うつ病と社交不安症を区別して診断するための新たなバイオマーカー(注2)の開発や、効果的な治療戦略の開発に今後大きく貢献することが期待されます。
本研究成果は、学術誌Journal of Affective Disordersに2024年7月14日(現地時間)にオンライン公開されました。
注1)fMRI:機能的磁気共鳴画像(functional Magnetic Resonance Imaging)。脳血流の変化を測定することにより脳の活動を観測することが可能である。
注2)バイオマーカー:疾患や症状、治療の効果を評価するための指標となる生体由来のデータのこと。