『もうみんな避難していますよ!』認知バイアスの利用で避難行動を促進できることを確認

2023年04月13日

研究・産学連携

千葉大学文学部卒業生の池田 朋矢 氏(令和元年学部卒業)と千葉大学大学院人文科学研究院の一川 誠 教授は、自然災害が発生した際に発せられる避難指示文書に他者の避難状況についての情報を含めることにより、避難行動の必要性に関する判断にどのような影響を及ぼすか調べました。その結果、特に、危険度が低い状況において、多くの他者が避難しているという情報が、避難の必要性に対する判断を促進することが示されました。
この結果は、認知バイアスの一つである同調バイアスを利用することで、自然災害時の避難行動を促進できることを示唆しています。本研究成果は、2023年4月23日発行の日本感性工学会論文誌第22巻2号で公開されます。(4月13日オンラインにて先行公開)

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    左:実験の流れ。災害状況と他者の避難状況に関する文章の後、状況を示す画像を提示した。右:画像の示す状況の危険と避難の必要性に関する評定結果。