令和2年度千葉大学新入生代表宣誓

柔らかく温かな風に桜の花が舞い、小鳥たちのさえずりが聞こえ、春の訪れが感じられる季節になりました。この歴史と伝統ある千葉大学に入学できることにいま改めて喜びと誇りを感じています。そしてこれから始まる大学での生活に大きな夢と希望を抱き、未来への一歩を踏み出すことに、身の引き締まる思いです。

私たちは、様々な地域から様々な入試を経て、縁あってこの千葉大学にやってきました。これから共に学ぶたくさんの仲間たち、それぞれの分野で専門的な指導をしてくださる先生方、そしてここで過ごす4年、ないしは6年という大学生活全てが、私たちにとってこの先の長い人生の宝となり、未来への糧となるでしょう。

さて2020年に入り、新型コロナウイルスが世界的な流行をみせています。その影響により世界の経済は混迷を深めており、私たちの実生活にもこれまでに体験したことのない影響が出ています。今後、世界中の国々が協力し対策を立てていく必要があり、ますますグローバル化が進んでいくことが考えられます。そのような状況の中、私たち1人1人が主体的に物事を考え、行動していくことが必要だと思われます。私は、千葉大学の理念に基づき、各分野の研究に加え、広い教養を身につけることで、物事を多角的に理解し俯瞰的かつ分析的な視野を持ち、さらに国際的、倫理的、知的な素養を備え、この不安定な世界に対応し、活躍できる人間になりたいと考えています。

また、現代社会を生き抜くうえでは、学部に関係なく、全ての学生が、専門性の垣根を越えて、既存の価値観にとらわれることなく広い視野を持ち、自由に、そして能動的に課題に取り組む姿勢が求められています。これを達成し、さらに個人個人の目標と夢を実現するために、新入生一同、「つねに、より高きものをめざして」、日々の努力を怠ることなく精進し、輝かしい未来に向かって成長し続けることをここに誓います。

令和2年4月5日
新入生代表
理学部
板倉 義空