日本(千葉大学・芝浦工業大学)・中国・韓国+ASEANで連携し、デザイン思考で社会の課題を解決できる創造型人材を育成 文部科学省「大学の世界展開力強化事業」に採択

2021年12月15日

大学からのお知らせ

 千葉大学が申請した事業「ソーシャル・デザイン・イニシアティブ(SDI-A:Social Design Initiative in Asia」が、令和3年度文部科学省「大学の世界展開力強化事業~アジア高等教育共同体(仮称)形成促進~」に採択されました。

事業の概要
 千葉大学は、これまでも日中韓で連携し、デザインと工学・園芸・国際教養など他部局との連携により、様々なサービスに関するイノベーションを創出できる創造型人材育成を行ってきました。本事業ではこれらを拡張し、世界が抱える、貧困、格差、過疎化、高齢化といった「厄介な社会問題(Wicked Problem)」に対し、同様の問題を抱える地域を巡廻し、そのことにより問題の本質、および自国の特徴を理解し、多様で俯瞰的視点から解決策を提案し実現できる「ソーシャル・デザイン・イノベーション人材」を、芝浦工業大学と連携し、両大学のグローバル・ネットワークのもと育成するものです。本年度開設された墨田サテライトキャンパス・driで実施します。既に実績のある日中韓の連携からスタートし、さらにASEANへとネットワークを構築していきます。

交流プログラムの内容・目的
 学生は、選択したテーマに相応しい渡航先を2ヶ所選び、1ターム(2ヶ月)の間に2大学を巡ります。毎週ディスカッションを実施し、各国の連携大学の教員のもと連携大学の学生と共に課題を実施します。なお、現地においてもオンラインで連携大学群が提供する科目を受講することができ、学生にはどこでも学習できる環境が提供されます。このように2ヶ所以上の異なる場所で同様の課題を繰り返し、その社会に相応しい解を導き出す高度な反復型デザイン思考で、ソーシャル・デザイナーを育成します。
 日本においては、driのある墨田区の課題を取り上げ、芝浦工業大学の豊洲キャンパスと30分以内の移動距離にあるdri・墨田区文花地区を学習の場として実践的なプログラムを実施します。本プログラムは全学を対象としており、デザイン以外の専門を学んでいる大学院生に副専攻の学位を取得させ、主専攻を活かしながらソーシャル・デザイナーとして未来の日本や世界が抱える「厄介な社会問題(Wicked Problem)」を解決していける創造型人材の育成を目指します。

文部科学省「大学の世界展開力強化事業」とは
 国際的に活躍できるグローバル人材の育成と大学教育のグローバル展開力、さらには海外とのネットワークを強化するため、高等教育の質の保証を図りながら、日本人学生の海外留学と外国人学生の受入れを行う国際教育連携の取り組みを支援する事業です。

【関連リンク】
令和3年度大学教育再生戦略推進費「大学の世界展開力強化事業」~アジア高等教育共同体(仮称)形成促進~の選定事業の決定について(文部科学省ウェブサイト)