新入生の皆さんへ 留学に関する学長からのメッセージ

2021年04月05日

大学からのお知らせ

 千葉大学では、グローバルな視点を備え、多様な文化・価値観を尊重しながら国際社会に貢献できる人材を育成するために、2020年度入学者から、学部・大学院生の「全員留学」を目指しています。
 しかし、昨春以降、新型コロナウイルス感染症の流行が、類を見ない世界最大の脅威といわれるまでに拡大し、今もなお各国で、生命を守るための行動が継続的に求められています。本学でも昨年度は、学生の皆さんの、そして皆さんの大切な人の生命を守るため、授業をメディア授業(インターネットを使った遠隔授業)中心に切り替えたほか、留学については全ての留学プログラムを中止としてきました。
 そして、現時点においても、世界の多くの国に対し、外務省による感染症危険情報レベル3(渡航中止勧告)が発出されており、安心安全な留学が再開できる見込みはまだ立ちません。このため、本学では今年度も、少なくとも第3ターム終了(9月末)までは、留学プログラムの実施を中止し、学生の皆さんに海外渡航の自粛を要請することとします。

 海外での学びの機会を楽しみに入学され、早く留学を経験したいと思っている皆さんが多いことを、大変頼もしく思います。しかしながら今は、グローバル人材への第一歩として、世界で起きていることに目を向け、留学の目的を考える期間と捉えてください。
 留学によって学びたいことは何か、留学で学ぶことをどのように自分の専門研究や将来の活動に生かしていくのか、そしてそれを実現するために今しておくべきこと・できることは何か、具体的に考えてみてください。
 語学力を伸ばすための学修に取り組む、留学で学びたい分野の知識を増やすために文献を読む、自分の国の文化について外国語でも説明できるようにしておくなど、留学前にできることは数多くあり、事前の準備や学修が留学中の学びをさらに豊かなものにすることは間違いありません。

 「全員留学」の取り組みにより千葉大学が目指すのは、グローバル社会の未来を切り開くことができる人材を育てることです。新型コロナウイルス感染症という脅威に打ち勝つため、世界は日々、多くの新たな挑戦に臨んでいます。皆さんもどうぞ、今をより大きな留学成果を生み出す準備の時と捉え、グローバル人材として活躍するために、今できるチャレンジをこれからも続けてください。

 皆さんの挑戦を、千葉大学は全力で支援します。

令和3年4月5日
千葉大学長 中山俊憲