千葉大学予防医学センターが海外研修を再開

2022年11月17日

国際

千葉大学予防医学センターは、コロナ禍の中断を経て3年ぶりに海外研修を再開し、9月20日(火)~9月29日(木)の日程でスイス・ジュネーブおよびドイツ・ベルリンを訪れました。

同センターでは、2013年から教育・研究分野での国際連携を目的とした研修を継続しており、今回は「新規感染症とワンヘルス※」という研究テーマのもとに、本学の学生と教職員ら計27名が参加しました。
※ワンヘルス:人・動物・環境の健康を1つのものとみなし、それぞれのバランスと健康を維持する考え方。

  • ジュネーブWHO(世界保健機関)本部正面玄関前での集合写真

  • シャリテ・ベルリン医科大学にて開催した日独集中講義

ジュネーブでは、WHO(世界保健機関)本部、国際赤十字・赤新月社、国境なき医師団など7つの国際機関の職員の方々から各機関の役割や仕事の内容等についてお話を伺いました。
ベルリンでは、同センターとシャリテ・ベルリン医科大学との共催による集中講義、および在ドイツ日本国大使館のご支援により「森鷗外没後100年記念日独シンポジウム」を開催し、公衆衛生や感染症の専門家による講演やディスカッションが行われました。
新型コロナ感染症、ウクライナ危機、急激な円安などの″チャレンジ″はありましたが、各分野の専門家から喫緊の課題に関する研究や開発について学ぶ貴重な機会となり、学生と講師らとのコミュニケーションも活発に行われ大変有意義な研修となりました。

予防医学センターでは、将来を担う学生に広い視野をもって国際保健を学べる機会を今後も提供していきます。

<研修参加者のコメント>
●中谷 一真(医学薬学府・4年博士課程1年)
スイス・ジュネーブで世界保健機関を含む国際機関を視察し、現地職員と直接お話しすることで、国際機関で働く使命、どのようにキャリアを築いたかについて学びました。また、自身の研究を現地職員に対してプレゼンテーションする機会を設けていただきました。この研修は世界の諸問題について自身の専門知識がどのように活用できるか考えるきっかけになり、私にとってかけがえのない経験となりました。このような機会を設けていただいた関係者の方々に深く感謝いたします。

●辻 香織(医学薬学府・4年博士課程1年)
ジュネーブでの国際機関訪問とベルリンのシャリテ医科大学での集中講義を通して、国際機関の役割やそこで実際に働く意義、COVID-19を始めとする感染症等の公衆衛生学、環境問題、日本の外から見た世界の情勢について学ぶことができました。今回の海外研修はパンデミックやウクライナ危機等の問題がある中で実施されましたが、このような状況であるからこそ聞けたお話や、日本にいては決して分からない世界の状況を知ることができたので、それらの情報をどこから得て、どのように解釈し、自分達に何ができるかを考える非常に良いきっかけとなりました。今回学んだことはこれからの研究生活やキャリアプランを考える上で大きなインパクトとなる経験だったので、無駄にしないよう今後に活かしていきたいと思います。