赤い王林も!? “青”りんごが赤くなる不思議―眠りから覚めた遺伝子が果皮の色を変えるメカニズム―

2025年03月10日

研究・産学連携

 千葉大学大学院園芸学研究院の齋藤 隆徳准教授、静岡県立農林環境専門職大学の森口 卓哉教授(当時、2024年3月定年退職)、弘前大学農学生命科学部の林田 大志助教らの共同研究グループは、遺伝的に着色しない青りんごにも、赤くなる仕組みが備わっていること、またその”赤くなりやすさ”の遺伝的な仕組みが品種ごとに多様であることを発見しました。本研究成果により、遺伝子組換えや薬剤なども使わずに色を変えることが可能であると判明したため、今後は”赤い”青りんごのような新たな商品開発や、未利用の遺伝子による新たな品種改良につながることが期待できます。

 本研究成果は、国際学術誌 Scientia Horticulturae に2025年2月11日に掲載されました。

  • ‘陸奥’は遺伝的に本来は青りんご(写真中央)ですが、幼果のときに果実袋をつけて栽培するといったん白くなり(写真左)、収穫の前に太陽光を当てことで赤くなります(写真右)

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