トンガ大規模噴火による電場変動の観測 11/6地球電磁気・地球惑星圏学会 総会および講演会で発表

2022年10月25日

研究・産学連携

千葉大学、東北大学、静岡県立大学、チェコ科学アカデミーによる研究グループは、2022年1月15日、トンガで発生した大規模噴火から全球的に広がるラム波による日本上空の下部電離圏と地表の大気電場変動を世界で初めて観測しました。この現象は、本研究グループが構築した電波時計に使用されている標準電波の観測網と地上の大気電場観測の同時観測により明らかになったもので、火山噴火により励起されたラム波が日本付近に到達し、直接、下部電離圏のプラズマと地表付近の大気を揺らしたものと考えられます。今回の観測結果は、大気圏と下部電離圏の結合過程を明らかにする研究の一端であるとともに、世界中の大規模火山噴火の活動度をモニターする新たな防災技術として応用できる可能性を示しています。
この研究結果の詳細については、2022年11月6日に相模原市立産業会館で行われる「地球電磁気・地球惑星圏学会 総会および講演会」での発表を予定しています。

  • 2022年1月15日の3つの伝搬パスの標準電波の振幅変化と大気電場の変化
    赤線は噴火時刻、青線はラム波の到達時刻

総会および講演会については地球電磁気・地球惑星圏学会ウェブサイト(https://sgepss.org/sgepss/fallmeeting/FM2022/)をご参照ください。