妊婦の揮発性有機化合物へのばく露と生まれた子どもの1歳時の精神運動発達との関連について:子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)

2021年07月27日

研究・産学連携

エコチル調査千葉ユニットセンター(千葉大学予防医学センター)中岡宏子准教授、久田文助教らの研究チームは、エコチル調査の約72,000人の質問票による調査データを用いて、妊婦のホルマリンやホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物へのばく露が、生まれた子どもの精神運動発達に与える影響について解析を行いました。
その結果、妊婦が仕事でホルマリン・ホルムアルデヒドを扱う機会が多い場合、生まれた子どもの1歳時の精神運動発達のうち特定の領域で遅れが出る可能性が示唆されました。
今後、生まれた子どもの1歳以降の発達にどのような影響を与えるか、調査を続けていくことが必要です。
本研究の成果は、令和3年6月28日付でElsevierから刊行される環境分野の学術誌「Science of the Total Environment」に掲載されました。

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    妊婦のホルムアルデヒドばく露と生まれた子どもの1歳時の精神運動発達の関係。
    エコチル調査の約72,000組の母子のデータを用いて、妊婦が仕事でホルマリン、ホルムアルデヒドを扱う機会が多い場合、生まれた子どもの精神運動発達が特定の領域において遅れが出る可能性が示唆された。