世界初 キラル渦光照射による有機化合物の不斉増幅に成功 ~生命のホモキラリティー起源の解明へ第一歩~

2021年04月16日

研究・産学連携

 千葉大学大学院工学研究院 坂本 昌巳 教授と尾松 孝茂 教授(分子キラリティー研究センター長)らの研究グループは、ラセミ体の有機化合物の飽和溶液に、照射された物体に捻れを誘起させる力のあるキラル渦光を照射することにより、鏡像異性体の片方のみを高い純度で選択的に得ることに世界で初めて成功しました。
本研究成果は、光を用いた不斉制御法の開発のみならず、生体を構成する分子に関する未解明事項(ホモキラリティー)の理解への前進となり、生命の起源を解明する手がかりとなる可能性があります。
本研究成果は、ドイツ化学誌Angewandte Chemie International Editionに掲載されました。

  • キラル渦光を用いたラセミ体イソインドリノンの 結晶化誘起動的光学分割法 ((R)-体と(S)-体は互いに鏡像異性体の関係にある)