腸管バリアに重要なパネート細胞サブセットの発見

2022年01月19日

研究・産学連携

 東京大学医科学研究所粘膜免疫学部門の神岡真理子特任研究員と清野宏特任教授らの研究チームは、千葉大学の後藤義幸准教授、倉島洋介准教授、北海道大学の中村公則准教授、綾部時芳教授などとの共同研究から糖鎖を指標としてパネート細胞を機能的に分類し、その分化や機能制御について解析したところ、腸内細菌と免疫細胞由来サイトカインがパネート細胞サブセットの分化・機能を制御していることを見出しました。
パネート細胞は腸管関連疾患と感染症の制御に関与する事が知られており、今回見出したパネート細胞サブセットとその誘導・機能制御機構の理解は、さらなる病態形成メカニズムの解明とそれを標的とした新規予防・治療法の開発に繋がることが期待されます。
本研究成果は2022年1月13日、米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」(PNAS、オンライン版)に掲載されました。

  • 小腸粘膜におけるパネート細胞の局在と、そのサブセットの発見