腎臓病のサイン、蛋白尿が出てしまうメカニズムを解明 血中の蛋白をろ過する最終バリアに必要なものが明らかに

2020年11月19日

研究・産学連携

千葉大学大学院医学研究院 腎臓内科学 淺沼克彦 教授、山田博之 協力研究員・京都大学腎臓内科学大学院生(研究当時/現 京都大学初期医療 救急医学分野 特定病院助教)と京都大学大学院医学研究科 TMKプロジェクト・腎臓内科学 柳田素子 教授などの研究グループは、腎臓が持つ血液中の蛋白の最終濾過バリア(スリット膜)の構造維持機構を解明しました。
この成果は、透析導入の原因となる慢性腎臓病の進行に関与する蛋白尿出現のメカニズムを明らかにしたものであり、慢性腎臓病の進行メカニズムの解明や、治療薬開発につながることが期待されます。
本研究成果は、科学誌「キドニーインターナショナル(Kidney International)」に2020年10月31日にオンライン公開されました。 

  • 血液蛋白の最終濾過バリアの模式図
    A. スリット膜がふるいのような構造になっていて、血液中の蛋白が尿に出ないようになっている
    B. MAGI-2はスリット膜蛋白(ネフリン、Neph1)の配置を決めている