千葉大学先進学術賞 授賞式及び受賞者による研究発表が行われました
2020年12月04日
研究・産学連携
11月26日(木)に独創的・萌芽的研究など高い研究能力を有する研究者を表彰する2020年度千葉大学先進学術賞授賞式を行い、徳久剛史学長から、受賞者3名に表彰状が手渡されました。同日に受賞者による研究発表が行われました。
【2020年度受賞者および受賞コメント】
大学院園芸学研究科 加藤 顕 准教授
研究テーマ:3次元データを用いた森林調査法の確立と気候変動で急増する森林災害への適用
Development of forest survey technique using 3D data and application to forest disaster increased by climate change
「地球温暖化が起き、環境が徐々に破壊されている状況で、リモートセンシングという技術で何ができるかを日々考えています。リモートセンシングから得られる結果を通し、皆さんが森林破壊の現実を自分達のこととして感じてほしいです。リモートセンシング技術だけでは、環境破壊の問題を解決できませんが、先端技術から得られる結果を示し、皆さんの共感を得ることができれば、やがて大きな波となり、世界は変わると信じています。」
大学院工学研究院 桑折 道済 准教授
研究テーマ:生体を模倣した構造色材料の開発
Development of biomimetic structural color materials
「2008年に千葉大学に赴任後、生物の機能を模倣した高分子材料の開発に取り組んできました。研究をゼロから一緒に行ってくれた学生(卒業生)ならびに共同研究者に感謝いたします。生物に学び、生物を超える材料の作製を目指してより一層邁進いたします。」
グローバルプロミネント研究基幹 松本 洋介 特任准教授
研究テーマ:プラズマ第一原理シミュレーションによる高エネルギー宇宙線加速の研究
Exploring accelerations of the cosmic ray particles by first-principles simulations of collision-less plasmas
「この度は栄誉ある賞をいただきありがとうございます。宇宙線の起源の探求は、挙動が予測できない非線形物理現象の世界をめぐる困難な旅でもあります。スーパーコンピューターの優れた計算能力を発揮させ、巨大科学計算データの解析を行う研究の先には、まだ隠れている新しい物理の発見があることを信じて、今後も地道な作業を続けていきたいと思います。」
【2020年度千葉大学先進学術賞】
千葉大学先進学術賞は、次代を担う若手研究者の自立を促し、独創性の高い学術研究の発信に貢献するため、萌芽的な研究あるいは、独創的視点に立った研究等、高い研究能力を示した若手研究者個人を表彰するとともに当該個人に対し研究費の支援を行っています。 本賞は、2012(平成23)年度創設から2019年度まで実施の「千葉大学先進科学賞」の名称を新たに2020年度から「千葉大学先進学術賞」として実施しています。 2020年度の授与にあたっては、各部局長に推薦依頼を行い、推薦のあった候補者10名について学術研究・イノベーション推進機構研究支援企画部会における審査を経て、受賞適格者を学長へ報告し、3名の受賞者を決定しました。