時系列データから所得の不平等の指数を推定する新たな統計手法を考案 従来よりも安定的な推定に加え、将来予測も可能に

2021年02月10日

研究・産学連携

千葉大学社会科学研究院の小林弦矢准教授の研究グループ(千葉大学グローバルプロミネント研究基幹次世代研究インキュベータ「小地域」)は、ローレンツ曲線やジニ係数といった所得の不平等を表す指数を推定する新たな方法を考案しました。
所得階級ごとの所得シェアについて蓄積されたグループデータを時系列データとして扱い、それを基に考案された状態空間モデルを用いる本研究の方法では、従来の方法よりも不平等の指数を安定的に推定できる上に将来予測を行うことも可能になっています。
本研究成果は2021年2月2日にJournal of Business & Economic Statisticsよりオンライン公開されました。

  • (左)ローレンツ曲線の例、(右)日本の家計調査データを基に算出したローレンツ曲線の2つのパラメータとジニ係数の推定値を、従来方法と本研究での提案手法で比較