超伝導探針と分子磁石による準粒子の新たな創出手法を開発!~未来の量子コンピューター開発へ~

2022年10月24日

研究・産学連携

千葉大学大学院工学研究院の山田豊和准教授の研究グループと、スペイン国マドリード自治大学のバズケズデパルガ教授とミランダ教授の研究グループから成る国際共同研究チームは、走査トンネル顕微鏡(STM)装置を用いて、超伝導探針に1個の有機分子磁石をくっつけることで、準粒子を発現できることを発見しました。
未来の量子コンピューターは、この準粒子を使って情報を制御します。マクロな超伝導で保護されたミクロな1個の分子による準粒子は、従来の量子コンピューターで使用される準粒子に比べ耐久性に優れています。この発見は、有機分子を使った量子コンピューターの実現を示唆します。
本研究成果は、2022年9月30日オンライン電子版として、英国王立化学会誌「Nanoscale」(ナノスケール)で公開されました。

  • 超電導探針の先端に1個の有機分子磁石を吸着することで「準粒子」を創出