山原森林生態系の外来種侵略に対するレジリエンス

2022年07月21日

研究・産学連携

琉球大学農学部の辻瑞樹教授(ペンネーム辻和希)と下地博之博士、諏訪部真友子博士、菊地友則博士(千葉大学海洋バイオシステム研究センター)、大西一志博士、田中宏卓博士、日高雄亮氏、河原健悟氏、榎木 勉博士の農学部OBの研究チームは、沖縄山原で開通後の年月がさまざまな林道を選び、道路脇環境で見つかったアリの顔ぶれを比較しました。また、道路を作り森林に手を加えると外来種のアリが侵入することを明らかにし、さらにその後のアリ種の顔ぶれの変遷を調べました。
外来種が侵略的になるのは、外来種の強い競争力が原因だとする説と、外来種が増えやすい環境を人が作り出すことが重要だという説があります。本研究は世界自然遺産の山原の森林で、後者の説を支持する証拠を提出しました。
本成果は、国際的な学術雑誌「Ecology and Evolution」誌に掲載されました。

  • 道(林縁)からの距離とアリの種数の経年変化。距離ごとに左の箱とバーから開通後5年(赤)、15年(灰),25年(赤)の種数を示す。