新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を99.99%不活化する光触媒膜ボールを開発

2022年10月13日

研究・産学連携

新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) の世界的蔓延により、人々の生命、そして社会経済は大きな打撃を受けています。SARS-CoV-2の消毒・殺菌に有効な技術が強く求められており、研究界でもこのSARS-CoV-2を克服する様々な挑戦が進められています。
千葉大学 大学院工学研究院の魯 云教授グループは、株式会社SNSソフト(本社:東京都千代田区 代表取締役社長 孫 前進)との共同研究で開発した酸化チタン光触媒薄膜ボールが、SARS-CoV-2を検出限界まで減少させることを示す99.99%の不活性化率を達成することを実験で明らかにしました。また酸化チタン光触媒薄膜ボールはSARS-CoV-2だけでなく、インフルエンザウイルスにも99.96%の不活性化率を示したほか、アセトアルデヒドの分解試験でも高い環境浄化機能が実証されました。
本研究成果は、コロナ禍が長期化・常態化する中でウイルスの消毒・殺菌に有効な新技術として期待されます。今後はより安全で快適な社会構築に向け、酸化チタン光触媒薄膜ボールを活用したウイルス消毒・殺菌など環境浄化機器の開発に取り組みます。
本研究成果は、2022年9月26日(英国時間)に英国電子版科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。