あの未曾有の被害をもたらした3.11東日本大震災からこの3月でまる2年が経過した。復興庁「復興の現状と取組」(平成25年1月10日)によれば、人的被害は死者15879名、行方不明2712人、負傷者6126人、震災関連死2303名、避難者数は約32万人(うち避難所にいる者159人)、県外への避難者は、原発事故が起こった福島県では約58000人を数えている。被災者・被災地をめぐる状況は現段階においても極めて深刻であるが、一方で復旧・復興に向けての諸努力が重ねられてきているのも事実である。
千葉大学ボランティア活動支援センターは2011年3月11日の東日本大震災以降、さまざまな支援活動を行なってきた。その活動経過については学生スタッフが編集に関わった『3.11を想うー東日本大震災と若者たち』(千葉大学学生部学生支援課・千葉大学ボランティア活動支援センター、2012年3月)に詳しい。そして今回お届けするのは、その続編とも言うべき震災2年目にあたるこの1年間のセンターの活動を記録したものである。
さて、去る2月18日、総合学生支援センターにおいて平成24年度全学FD研修会「いま、あらためて千葉大生を知る ボランティア活動と大学の学び」が開催された。発表した3人の学生は、プレゼンテーションの中で、ボランティア活動をくぐり抜けるなかで「授業が数倍楽しくなった」「理論と実践の関係について考えるようになった」「自分の学業の道しるべ」になったと語っていたのが印象的であった。学生たちは、自らの言葉で語りながら、私たちに自発性に基づいたボランティア活動の持つ豊かな可能性をあらためて示してくれたように思う。その意味でも登録者が385名を数える千葉大学ボランティア活動支援センターをこれからも学生と教職員がともに協力しながら発展させていきたい。
最後に、今回の冊子をまとめるにあたり、私たち千葉大学の学生と関係者を暖かく受けいれて下さり、そして今回原稿をお寄せ下さった福島県の富岡町教育委員会教育長・庄野富士男先生、富岡第一小学校校長・八島敬先生に心から御礼を述べたいと思います。ありがとうございました。