第7回東北ボランティアツアー
6月下旬に、第7回となる千葉大学東北ボランティアツアーを開催。
福島県南相馬市においてボランティア活動を行いました。
活動場所 :福島県南相馬市
日 程 :事前研修 6月15日
ツアー 6月24日 ~26日
事後研修 6月30日
事前研修
ボランティアツアーを安全かつ有意義なものとすることを目的として、ツアー参加者に対して事前研修を実施しました。
健康管理や、南相馬の被災状況などについて理解を深めます。
また一緒に作業をする班員や活動を補助する教職員との顔合わせも行いました。
被災地見学
1日目の振り返り
南相馬市での活動
2日目朝、南相馬市のボランティアセンターに行きボランティアのマッチングに参加。マッチングでは活動場所の割り当てや、活動内容の説明などが行われます。
今回の作業は、被災した民家の除草と除草した枝葉のフレコン詰めでした。
避難指示のために5年以上放置されてしまった民家では、雑草が大量に繁殖していました。半日かけて除草を行い、ようやく綺麗にすることができました。
事後研修
ボランティアツアーの翌週には事後研修を行いました。
参加者は日常生活に戻った上で改めてツアーでの体験を振り返り、ボランティアや被災地についての考えを深めました。
2014年夏からの3年間、ボランティアの仲介をして頂いた南相馬市ボランティアセンターも、2016年度で閉鎖が予定されています(2016年6月時)。除染が進み避難区域の一部が徐々に解除されること、復興が進みボランティアのニーズが減っていることが主な理由です。
震災から5年経ち、遅れていた福島県の復興も少しずつ次の段階へと進んでいます。私たちも、進んでいる復興の中で今何が必要とされているのか、自分たちは何ができるのかを考えながら、今後も可能な限り支援を続けていこうと思います。
ツアー参加者の声
- 〈*語り部プログラムを受けて〉
震災から5年という月日が流れたが、仮設住宅や更地を見て、まだまだ被災された方が震災以前の日常を取り戻しているとは言い難いと感じた。被害を受けた建物を後世に伝える為に残すかという事で町民が二分化しているという話を伺い、震災は人間関係にも大きく影響するのだと知った。今までの震災による被害は物理的な被害のみであるという自分の認識が甘かったと痛感した。 - ( 文学部2年)
- 〈*被災地について〉
震災当時は被災地に関心を寄せる人が多かったが、5年以上経つと次第に被災地以外の人々の中では東日本大震災が風化しつつあるのではないかと感じる。もう被災地は大方復興したと考えている人も多いだろうが、被災地では今も復興へ向けての戦いが続いている。これから更に時が経っても私達は被災地のことを忘れず、被災地の復興を応援する気持ちを持ち続けていかなければならないと思った。 - (文学部2年)
- 〈*語り部プログラムを受けて〉
南三陸の津波被害が大きくなった要因として、気象庁の情報が住民の避難をおくらせてしまったというお話が非常に印象に残った。
防災のためには堤防や町の高台など構造的な部分だけでなく、情報伝達の方法や、避難訓練などを徹底することも大切なのだということを学んだ。
また、今はあまり報道されておらず私たちの記憶から東日本大震災が薄れてきているが、実際に語り部さんの話を聞くと震災を経験した方はまるで昨日のことのように鮮明に覚えていらしたのでそういった部分からもこの震災の影響の大きさを感じた。 - ( 工学部1年)
- 〈*被災地・ボランティアについての意識の変化〉
ボランティア活動センターを訪れ、臨時で活動の拠点を作り全国からのボランティアを取りまとめている様子を見て、このような取り組みがあるからボランティアをさせて頂くことができるのだと感じた。
また、南三陸町の語り部の方が、「全国からボランティアの方が集まって下さることが、被災地の励みになる」と仰っていたのが印象的だった。 - (法政経学部3年)
- 〈*被災地の状況を見て〉
これからの復興支援として最も重要なことは、がれきの撤去や土砂の整理のような目に見えるいかにも復興作業といえるようなことではなく、被災者の方々の心のケアであったり、被災の話を聞いてそれを語り継いでいったりすることだと学んだ。
今回学んだことを周りに伝えていくと同時に、東日本大震災のことを忘れないようにし、自分の災害対策をしっかりとしたり、またボランティアに参加したりしようと思った。 - (教育学部2年)
- 〈*被災地・ボランティアについての意識の変化〉
ボランティア活動は、「ボランティアさせていただいている」という姿勢が重要だと学んだ。活動させていただくご家族の気持ちを一番に考え、謙虚な姿勢で自分のできることをしていくことがボランティア活動の本来の形なのだと思った。
また今はがれきの撤去などではなく、もう一度お家に住めるように、雑草を刈ったりするボランティアが求められているのだと知った。今回の案件のように、5年間伸びきった雑草や蔦をご家族だけで刈るのは大変だが、大人数で行うことで短時間に行える。被災者の方々が少しでも早く今までの生活に戻れるよう、また復興支援をしていきたいと思った。 - (教育学部2年)
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