酒井 啓子Keiko Sakai
職位 | 特任教授 |
---|---|
学歴 | 東京大学教養学科卒、ダーラム大学(修士)、京都大学(博士) |
職歴 | アジア経済研究所研究員 在イラク日本大使館専門調査員 在カイロ海外調査員 東京外国語大学教授を経て、2012年から現職 |
専攻分野 | 中東政治、イラク地域研究、国際関連論 |
研究業績
著書(単著)
2022年 | 『「春」はどこにいった:世界の「矛盾」を見渡す場所から2017-2022』みすず書房 |
---|---|
2018年 | 『9.11後の現代史』講談社現代新書 |
2016年 | 『移ろう中東、変わる日本:2012-2015』みすず書房 |
2014年 | 『中東から世界が見える』岩波書店(岩波ジュニア新書) |
2010年 | 『<中東>の考え方』講談社(講談社新書) |
2009年 | 『イラクで私は泣いて笑うーNGOとして、ひとりの人間として』めこん |
2008年 | 『イラクは食べる』岩波書店(岩波新書) |
2004年 | 『イラク戦争と占領』岩波書店(岩波新書) |
2003年 | 『フセイン・イラク政権の支配構造』岩波書店 |
2002年 | 『イラクとアメリカ』岩波書店(岩波新書) |
著書 (編著)
2020年 | 『グローバル関係学とは何か』岩波書店 |
---|---|
2020年 | 『ローカルと世界を結ぶ』岩波書店 |
2020年 | 『Iraq Since Invasion: People and Politics in a State of Conflict (P. Marfleetとの共編著)』Routledge |
2019年 | 『現代中東の宗派問題 : 政治対立の「宗派化」と「新冷戦」』晃洋書房 |
2016年 | 『途上国における軍・政治権力・市民社会-21世紀の「新しい」政軍関係(シリーズ転換期の国際政治1)』晃洋書房 |
2013年 | 『現代イラクを知るための60章(エリア・スタディーズ115)』明石書店 |
2012年 | 『中東政治学』有斐閣 |
2011年 | 『アラブ大変動を読む―民衆革命のゆくえ』東京外国語大学出版 |
2009年 | 『地域から見た国際政治(日本の国際政治学3)』有斐閣 |
2005年 | 『イスラーム地域の国家とナショナリズム(イスラーム地域研究叢書5)』 東京大学出版会 |
2005年 | 『中東・中央アジア諸国における権力構造―したたかな国家・翻弄される社会(アジア経済研究所叢書1)』岩波書店 |
2003年 | Social Protests and Nation-Building in the Middle East and Central Asia, Development Perspective Series, Institute of Developing Economies-JETRO, Chiba |
2001年 | 『民族主義とイスラーム(研究叢書No. 514)』アジア経済研究所 |
1998年 | 『中東諸国の社会問題(研究叢書No. 486)』アジア経済研究所 |
1993年 | 『国家・部族・アイデンティティー(研究叢書No. 427)』アジア経済研究所 |
雑誌論文
2023年 | "The post-2003 ruling political elite circle in Iraq vs. its challengers: Differences in their support bases and electoral strategies", Orient, 64, III, pp. 35-40 |
---|---|
2023年 | 「見田/真木は,なぜ「国際関係」まで展開しなかったのか──いらだちと肩に背負うもの」『思想』(1192) 115-124, 2023-08 |
2021年 | 「「運動から政党へ」――インフォーマルな運動を背景とした政治組織はフォーマルな政治に参加するときいかに変化するか」ミネルヴァ書房(日本比較学会年報「インフォーマルな政治制度とガバナンス」) |
2021年 | 「アラブ民族主義と軍と左派 : アラブ60年の栄枯盛衰 (中東調査会設立60周年記念号)」『中東研究』, 542, 12-17pp |
2021年 | From Protest to Ballot Box, Centre for Relational Studies on Global Crises, Chiba University |
2020年 | 「イラン・米間緊張を反映するイラク国内政治抗争 (特集 米国核合意離脱後のイラン)」『中東研究』,2号, 29-41pp |
2018年 | "Madinat al-Sadr: taifiya, sira'a tabaqiya (アラビア語・サドル市:宗派か階級対立か、部族アイデンティティか)", 『イラク・ムスタンシリーヤ大学文学部紀要』82号 |
2018年 | 「イラクにおける1991年インティファーダの記憶と祖国防衛」『千葉大学グローバル関係融合研究センター・ワーキングペーパー』No.2、2018月3月31日 |
2018年 | "Relational Studies on Global Crises: beyond International Relations and Area Studies (Lecture at CIRAS, Kyoto University. 17 February 2018)", CRSGC-Chiba-Essay, No.2, 22 March |
2017年 | 「戦後のイラクで何が対立しているか : 関係性の結果としての宗派 (地域研究と国際政治の間)」『国際政治』189号、17-32頁 |
2017年 | 「中東における安全保障観の変質 : 脱国家主体と国家主体との相互作用から論じる」『国際安全保障』45号2、35-54頁 |
2017年 | 「シリア後」に本格化する中東の覇権争い (特集 2017年 世界のゆくえ 日本の針路)」『外交』41号、92-100頁 |
2016年 | 「現代イラク政治における部族と政治権力の関係 (特集 部族と中東政治)」『中東研究』2016年度1号、7-19頁 |
2016年 | 「ISの動向に世界が振り回された一年 中東混乱の根源に域内対立の深刻化 (特集 混迷する世界、2016年を読み解く)」『Journalism』 308号、45-51頁 |
2016年 | 「誰が「正しい」かを競う戦い―9・11から中東の宗派対立へ (特集 9・11から15年 : 世界はどう変わったか)」世界887号、70-78頁 |
2016年 | "ISIS and Sectarianism as a Result of a Meltdown of the Regional Orders in the Middle East", International Relations and Diplomacy, 3(4), pp. 265-278 |
2015年 | それは誰のイスラームなのか (総特集 シャルリ・エブド襲撃/イスラム国人質事件の衝撃)」『現代思想』43巻5号、175-179頁 |
2015年 | 「シャルリー・エブド襲撃事件が浮き彫りにしたもの」『世界』866号、37-42頁 |
2014年 | 「イスラム国」脅威の本質は何か―イラク戦争-対テロ戦争-アラブの春の吹きだまり (特集 異次元動乱:世界を震憾させる「イスラム国」)」『外交』28号、40-45頁 |
2013年 | 「紛争と選挙、アイデンティティの相互連関」『国際政治』174号、145-172頁 |
2013年 | "Analysing "Arab Uprisings" -- focusing on the relations between ruling elite coalitions and street protest movement", Annals of Japan Association of Middle Eastern Studies, 28(2) , pp. 145-172 |
2012年 | 「「民主化」よりも大きな地殻変動 ―アラブ諸国は「春」から「冬」に戻ったか」『外交』11月号、122-128頁 |
2011年 | 「エジプトの歓喜とリビアの悲劇--アラブの「民衆革命」はいつまで「新しく」あり得るか」『現代思想』39巻4号、40-45頁 |
2008年 | "Stubborn authoritarianism through the parliamentary system -- the case of Iraq under the Ba'thi regime " (Special issue I -- role of electoral system in non-democratic regimes)", Annals of Japan Association of Middle Eastern Studies, 24(1), pp. 197-227 |
2007年 | 「イラクにおけるトルコマン民族―民族性に基づく政党化か、政党の脱民族化か」『アジア経済』48巻5号、21-48頁 |
2007年 | 「イラク政治におけるジェンダー―国家,革命,イスラーム (周縁からの国際政治)」『国際政治』149号、30-45頁 |
2007年 | "'Stories of our boys', but for whom? The Japanese media's coverage of the SDF in Iraq", International Journal of Contemporary Iraqi Studies, 1(3), pp. 349-366 |
2005年 | 「イラク戦争による政権転覆―介入する外国主体と国内反政府勢力の関係(特集「国際関係のなかの中東」)」『国際政治』141号、10-24頁 |
2004年 | 「戦後イラクにおける社会のイスラーム化とイスラームの政治化」『地域研究』 6巻 1号、11-30頁 |
2003年 | "11 September and the clash of civilizations -- the role of the Japanese Media and public discourse" (Global relations after 11 September -- myths and realities), Arab Studies Quarterly, 25(1/2), Winter/Spring, pp. 159-178 |
2001年 | "Japan-Iraq Relations: the perception Gap and its Influence on Diplomatic Policies", Arab Studies Quarterly, 23(4) , Fall, pp. 117-136 |
論文(書籍に所収されたもの)
2023年 | 「リベラルな国際秩序の拡散・終焉とグローバル・サウス――中東地域の事例を中心に」木畑洋一編「二一世紀の国際秩序」岩波講座 世界歴史、岩波書店 |
---|---|
2020年 | "Sectarian fault lines in the Middle East: sources of conflicts or communal bonds?", Sadiki, Larbi ed., Routledge Handbook of Middle East Politics, Routledge |
2018年 | 「終わらない国際政治学と下僕ではない地域研究のために」葛谷彩・芝崎厚士編『国際政治学は終わったのか』、ナカニシヤ出版 |
2018年 | "OBSTACLES TO DEMOCRATIZATION IN POST-WAR IRAQ: SECURITIZING SECTARIAN DIVERSITY", El-Hachimi, Mohamed, ed. From Democratic Transition to Democracy Learning: towards a paradigmatic turn in democratization studies. Konrad Adenauer Stiftung |
2016年 | 「イスラーム主義・宗派主義と暴力化」大澤真幸編『宗教とこころの新時代(岩波講座 現代6)』岩波書店 |
2015年 | 「域内政治のイスラーム化を生んだものは何か」遠藤乾編『グローバル・コモンズ(シリーズ 日本の安全保障8)』岩波書店 |
2015年 | 「イラクの宗派問題―その国内要因と国外要因」大串和雄編『21世紀の政治と暴力―グローバル化,民主主義,アイデンティティ』晃洋書房、19-45頁 |
2014年 | 「「イスラーム国」はイラク戦争とシリア内戦で生まれた」,「「イスラーム国」が浮き彫りにする国際政治の闇」,山尾大=吉岡明子編『「イスラーム国」の脅威とイラク』岩波書店 |
2010年 | 「中東における暴力化の諸相」『紛争解決 暴力と非暴力(アフラシア叢書1)』ミネルヴァ書房、131-151頁 |
2006年 | 「イラク―袋小路に陥るアメリカの対イラク政策」『アメリカ・ブッシュ政権と揺れる中東』アジア経済研究所、89-90頁 |
2005年 | 「戦後イラクにおける民主化―2005年1月移行国民議会選挙実施への経緯」『湾岸アラブと民主主義』日本評論社、19-49頁〔日本国際問題研究所〕) |
2003年 | 「イラクにおける地方行政制度と地方統治政策」『現代中東の国家と地方II(JIIA研究7)』日本国際問題研究所、53-82頁 |
2003年 | "Tribalization as a Tool of State Control in Iraq: Observations on the Army, Cabinets and the National Assembly", Tribes and Power:nationalism and ethnicity in the Middle East, London: Saqi, pp. 136-164 |
新聞掲載記事(過去3年間)
2018年3月14日 | 「個の力で世界を渡ろう(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
---|---|
2017年12月21日 | 「1986年の中曽根外交」『朝日新聞』 |
2017年12月13日 | 「次から次へ新たな火種(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2017年9月13日 | 「制裁も攻撃も効果なし(思考のプリズム)」『朝日新聞』(思考のプリズム)」 |
2017年7月10日 | 「宗派間の和解 急務」『朝日新聞』 |
2017年6月14日 | 「個人で「正しく怖がる」(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2017年3月8日 | 「「自国ファースト」とは 他国民へ心寄せてこそ(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2016年12月14日 | 「エリートと大衆の分断 通じない「規範」を前に(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2016年9月14日 | 「9・11後の世界 届かない「メッセージ」(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2016年6月8日 | 「被爆国と中東 痛みに違いはあるのか(思考のプリズム)」『朝日新聞』 |
2015年5月20日 | 「(インタビュー)中東メルトダウン 千葉大学教授・酒井啓子さん」『朝日新聞』 |
2015年2月26日 | 「外交 「命の値段」が異なる理不尽(あすを探る)」『朝日新聞』 |
2015年1月12日 | 「パリ銃撃テロ「「欧米対イスラム」にするな」」『読売新聞』 |
連載
ニューズウィーク日本版(ウェブ版)「中東徒然日記」
学会報告(過去3年間)
2018年1月5-6日 | "Opening Roundtable", International Workshop on The Global Refugee Crisis: Mobile people under state protection or exploitation?, National University of Singapore, Middle East Institute, Singapore |
---|---|
2017年10月18-19日 | "Overcoming sectarian division, learning from Ali al-Wardi's argument on Thawra al-Ashrin", lecture at Mustansiriya University, Baghdad Iraq |
2017年9月25-26日 | "Obstacles to Democratization in Post-war Iraq: Securitizing sectarian diversity", International Conference on From Democratic Transition to Democracy Learning, Rabat, Morocco |
2017年1月23-24日 | "Role of Intellectuals in Pre-war Japan and how to tackle with the Modernity", 7th Iraqi -Japanese Academic Symposium, Kufah University, Iraq |
2016年6月26日 | 「対『イスラーム国』戦闘を巡る『誰が愛国者か』の議論―イラクにおける宗派対立」日本平和学会(於 東京女子大学) |
2015年11月8日 | 「溶解する中東の域内秩序と世界的影響」比較経済体制学会(於 日本大学) |
2015年11月20日 | "Minesweeping in Hormuz: an Imagined Middle East for Abe's Departure from the Post-WWII Regime", Japan and Middle East: Energy, Politics and Culture, Michigan University, USA |
2015年12月14-16日 | "Nationalism and State-Formation in Iraq: comparison between Thawra 1920 and Intifadah 1991", 5th Iraqi -Japanese Academic Symposium, Basrah University, Iraq |
2014年11月15日 | 「中東の『長い戦後』と『短い革命後』―サイクスピコと 79 年体制の終焉?」,日本国際政治学会(共通論題 世界戦争 100年,地域紛争・戦争と国際政治―比較国際政治の視点から)(於 新潟国際会議場朱鷺メッセ) |
2014年8月19日 | "Sectarianism as a Product of Securitization: A Mechanism that Combines the External Threat with the Enemy Within", World Congress of the Middle East Studies, WOCMES 4, Middle East Technical University, Ankara, Turkey |
2013年7月5日 | "Demise of Japan's Independent Policy on the Middle East", The 2013 Gulf Research Meeting The Gulf and Asia Political Relations and Strategic Options in a Developing Scenario (China, India, South Korea and Japan) , University of Cambridge |
2013年11月11日 | "Analysing Obstacles of Economic Development in Post-war Iraq", Middle East Economic Development: Challenges and Ways Ahead, Institute of West-Asian and African Studies, Chinese Academy of Social Sciences (招待講演) |
2013年6月3-4日 | "Sadr City, Thawra, or Saddam Town?: urban-rural gap as a source of sectarianism", International Conference, Iraq 10 years on, Conflicts, Migrations, Futures, American University in Cairo rkey |
受賞
2023年8月 | 日本外務省 令和5年度外務大臣表彰 |
---|---|
2022年11月 | 地域研究コンソーシアム 研究企画賞 |
2009年7月 | 大同生命 大同生命地域研究 奨励賞 |
2003年11月 | アジア調査会 アジア太平洋賞 大賞 |
獲得外部資金
令和6-9年度 | 科学研究補助金基盤(A)「政治的危機下の拡大中東からの移民難民におけるネイション意識と知の生産メカニズム」 |
---|---|
平成28-32年度 | 科学研究補助金新学術領域研究(研究領域提案型)「グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて:関係性中心の融合型人文社会科学の確立」領域代表者 |
平成28-30年度 | 科学研究補助金基盤(A)「宗教の政治化と政治の宗教化:現代中東の宗派対立における社会的要因と国際政治の影響」代表者 |
平成24-27年度 | 科学研究補助金基盤(A)「現代中東・アジア諸国の体制維持における軍の役割」 代表者:酒井啓子 |
平成21-23年度 | 科学研究補助金基盤(A)「現代中東・アジア地域における紛争・国家破綻と社会運動」 代表者:酒井啓子 |
平成18-20年度 | 科学研究補助金基盤(A)「現代アジア・アフリカ地域におけるトランスナショナルな政治社会運動の比較研究」 代表者:酒井啓子 |
2018年度授業
開講所属名 | 科目名 |
---|---|
〔学部〕 法政経学部 |
中東政治II |
政治政策演習(中東政治演習I) | |
政治政策演習(中東政治演習II) | |
〔大学院〕 人文公共学府公共社会科学専攻 |
中東政治 |
中東政治演習 |